北海道初の様式ホテル
ジィちゃんが生まれたころは、豊平館は大通公園の今のテレビ塔の北側にありました。左の写真に見える川はそうです。創成川です。道路もなんだか舗装されていないようですね。一時は取り壊される寸前まで、追い込まれた豊平館ですが、その後無事に丁寧に解体され、中島公園の今の場所に移転されました。だあらこそ現在国の文化財として、市民の大事な財産として耐震工事を終えて、創建時の立派な姿が残りました。残念ながら鹿鳴館は昭和15年に解体されています。
そもそもは、明治14年の明治天皇の北海道行幸の行在所、宿泊施設、大正天皇の皇太子時代の行幸、昭和天皇の摂政の宮としての行幸に使用された聖蹟として、大変意味深い建物なのです。左下の写真は大正天皇の皇太子時代に使われた御座です。東京の鹿鳴館はまだできておりませんから、様式社交場として毎夜舞踏会が開かれた豊平館の夜を想像すると、北の大地に花開く浪漫でしたね。でも、ちょっと前まで、ちょんまげの人達がいきなり、洋楽でダンスを演舞する? 誰が、どうやって持ち込んだのかな?もちろん、当時は明治政府の岩倉使節団やらが、洋行を坂に行い欧米の文化を必死になって吸収しようと艱難辛苦する事を想像すると、他人事ながら当時の日本人が本気で欧米に追いつこうとする努力に哀憐すら感じてしまいます。 皆様、本当にお疲れさまでした。
豊平館は戦後市中のデパート、ホテルが米軍に接収され、内部をペンキを塗りたくられと亡母が昔言ってました。豊平館もその関係で三越の臨時販売所になった時期もあったそうです。そのあともは、札幌市でも北海道神宮と並ぶ結婚式場として、大人気な施設となりましたね。今も婚礼写真の舞台として撮影風景を時々見ることが出来ます。豊平館のある中島公園には、日本庭園を含む八窓庵、音楽ホールのキタラ、北海道文学館、子ども劇場小熊座そして、菖蒲池など、観光客、市民の楽しめる施設もありますので、是非一度お越しください。
- 住所:北海道札幌市中央区中島公園1-20
- 電話:011-211-1951
- 最寄り駅:中島公園通駅[出口]から徒歩約3分
- 営業時間:通年 9:00~17:00
- 定休日:第2火曜